トミ子マガジン 第33号 2005/4/26
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トミ子マガジン 第33号 2005/4/26
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▼「被害者保護を第一に ―― 人身取引問題への取り組み ――」
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人身取引問題に関する視察のために昨年の8月30日から3日間、タイとカンボジアを訪問したことはこのメルマガでも以前、ご報告させていただきました。(9月14日発行の25号と11月2日発行の31号です。バックナンバーはホームページからもご覧いただけます。)「人身取引」とは、いわゆる人身売買のことで、売春や強制労働、臓器摘出などのために行われ、日本の場合には、とくに売春目的の人身売買の「受け入れ国」として世界に知られてしまっています。
その昨年、人身取引問題への日本政府の取り組みがようやく、けれど急速に動き始めました。4月5日には、内閣官房副長官補が議長を務める「関係省庁連絡会議」が設置されたのですが、その後6月にアメリカ国務省が日本を法整備が不十分な国として「監視対象国」に指定すると7月、「行動計画」作成の検討などが決められました。その行動計画は12月7日に発表され、さらに刑法・入管法・風営法の改正案が、今年1月に始まった通常国会に提出されたのです。
法改正を含めた政府の対策で目立つのは「人身売買罪」創設、出入国の管理を強化する「水際対策」、私たちが強く求めてきた被害者の保護(被害者を「犯罪者」として強制送還するのではなく、保護の対象とすることなど)です。
政府の対策は一見、かなり網羅的ですが、具体的に見ると心もとない点がたくさんあります。一番心配なのは、肝心な被害者保護の面です。例えば被害者の保護は婦人相談所などが担うことになっていますが、DV対策で手一杯の婦人相談所の皆さんに「手がかかる」被害者保護をお願いする上で必要な予算措置は不十分、民間委託の予算もわずかです。通訳やカウンセリングのために十分な手当てもありません。
全体に「犯罪対策」の側面が強い政府の行動計画ですが、「被害者保護なくして、加害者処罰なし」と言われるとおり、被害者の保護が不十分だと、犯罪対策もままなりません。被害者が名乗り出られず、ますます人身取引が地下に潜ってしまう恐れもあるのです。
政府が今回提出した法案のうち、刑法と入管法等を改正する「刑法等の一部改正案」はすでに参議院の本会議で政府による趣旨説明があり、民主党の林久美子議員が、大変元気な代表質問を行いました。林久美子議員も被害者保護の視点の重要性を強く訴えました。風営法を改正する「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律の一部を改正する法律案」の方は衆議院で先に議論されることになっていますが、まだ審議は始まっていません。これは私が参議院で理事をしている内閣委員会で審議される見通しです。
民主党としては、小宮山洋子議員を中心として、被害者の保護に重きを置いた法案を準備しています。私も、被害者の人権を基準とし、人身取引の防止から被害者が帰国して社会にうまく戻れるような支援まで包括的な対策が実現できるよう、NGOや婦人相談所など現場の皆さんに教えていただいていること、タイとカンボジアで学んだことを生かして、引き続き、しっかり取り組んでまいります。
参議院議員 岡崎トミ子